「継続は力なり」とは言いますが・・
いわゆる、”継続力”。
きっと今この記事を読んでいる賢明な皆さんにとって、
北極星のごとく、憧れの対象であり続けるもの・笑
いやあ、自分にも継続力さえあったらなあ・・
と、多くの人が、ぼんやりと考えたことのある、
または(言われてみれば)今もそう考えているもの。
ですよね?
まあ、僕にとってはそうなんです。
実際、普通は、学習にも目標達成にも、
“継続”は欠かすことのできないものである。
もちろん”ダラダラ惰性の継続”とは違う。それなら誰も困りません。
問題は、努力の延長としての”継続”の話です。
そりゃまあ、努力の継続なしに、
何キロダイエットが成功したら、
格闘家のようなカッコイイ肉体になれたら、
銀行口座に貯金がわんさか貯まったら、
難しい資格試験に合格できたら、
外国語がペラペラになったら、
まあどんなに有難いことかと思いますが、
有難いというより、
それは有り得ない・・
「そうは問屋が卸さない」というわけであります。
何事も、いっときすぐには実現しない。これは一つの真理。
=やはり、継続は必要、です。
時間差トラップ
前提として、物事が継続できるどうかにも、
根底にモチベーション(動機)の質の問題があります。
根底の動機に誤りがあると、継続しようにも、できない。
「本当はやりたくないこと」を継続しようとするのは、無理がある。
そして無理は祟る。
なので動機の質はいつでも重要である。
しかし、動機は正しい。
自分がやりたいことが分かっているし、それをやっている。
「気が変わった」とか「飽きた」というわけでもない。
それでも、やってることについて何だか継続が危うくなることもあります。
その一つが、よくある、
「今やっていることは、やっていて効果があるのか?」
「自分は本当に進歩しているのか?」
「果たして実現に近づいているのか?」
という”伸び悩み”や”停滞”を経験するとき。
学習や目標達成にはよくある経験のフェーズです。
ここで早とちりすると、人は学習や努力をやめてしまう。
しかし実際はこれは見せかけのトラップかも知れない。
というのは、学習や目標達成の努力というのは、多くの場合、
“成果が実現したり、成長を認識できるまでには、たいてい時間差がある”
という特徴があるからです。
近づくほど、遠く見える山
こんな例え話があります。
ビギナーの登山家が、とある山に登頂しました。
そして、「次に目指すのは向こうに見えるあの山だ」といって、
今いる山を降りていく。
すると、登山家のいる標高は下がっていくので、
さっきまでは近くに見えていた次のゴールの山が、
より遠ざかって見える。
実際には次の山に近づいているのにも関わらず、
登山家の目には遠ざかっていくように見えるのです。
これは例え話ではありますが、現実の学習プロセスの特徴と経験をよく捉えています。
学習や目標実現のプロセスにしばしば起こる見かけ上のトラップ。
進んでいくほど、または熟練していくほどに、
自分がゴールから遠ざかっているように思えるという経験をする。
ここで、人によっては、継続をやめてしまうかも知れない。
しかし真実は、”はじめの頃は、その奥深さが見えていなかった”のであって、
逆に遠ざかっているように感じるのは、
より近づいて深く見えるようになった証拠であったりもする。
これは自然なことであり、そして、よくある事です。
成長・成果は多次元的
なので、”成長や成果の実現には、時間差がある”という、
この特徴を押さえておくと、役に立つかも知れません。
先の登山の話で、もしこれがビギナーではなくベテランの登山家だったら、
“見かけの距離と本当の現状は別である”
ということを知っています。
学習や目標実現も、このように多次元的なものだと知れば、
見かけのトラップに足を取られず、落ち着いて、
現実を丁寧に観察しながら、
ゴールに向かってプロセスを継続できるでしょう。